ひろゆきさんの"辺野古座り込み"ツイートから見る、情報の注意点について

2022年10月13日

ひろゆきさんが「座り込み抗議が誰も居なかったので、0日にした方がよくない?」というツイートを笑顔の写真付きでツイートし、「『座り込み』その場に座り込んで動かないこと。目的をとげるために座って動かない。知らない間に辞書の意味変わりました?」とリツイートしました。
これをめぐり、様々な反応がみれます。

結論から言うと、「「主張して問題提起すること」と「揚げ足をとって個人攻撃すること」は違う」と「ツイートも切り抜きのようなもので、自分の思うように解釈できるところがあるので、気をつけよう」です。

立場によって様々な解釈ができてしまう

該当ツイートを見て、みなさんはどう感じたでしょうか?

背景を何も知らない人(私)の場合

誰もいないので「0日にしたほうがよくない」は普通の感想に思われます。
たまたまいなかったのかなとも思いました。
写真なので笑顔でピースも何も思いませんでした。

看板が新基地断念の座り込み抗議のものと知っていた場合

"揶揄された"と感じ、怒っている人が多いと思います。
座り込みの時間は決まっており、何も知らず、誰もいない時間に来て、こういう発信をされるのはどうなのかということです。
また、笑顔にピースが問題だと感じているようです。
座り込みの定義も問題ないと思っています。
問題提起をしてくれたと評価している人もいます。

座り込みを頑張っている人たちを尊重・同情している人の場合

座り込み抗議の関係者と同様だと思われます。

基地容認派や座り込み抗議の団体に疑問を持っている場合

「暴力があった」「渋滞で迷惑してる」「地元の人は一部で、他は県外の人」と現状の問題点と思われることを反応しています。

「座り込み」の定義を厳密にしたい人の場合

座り込みは他にできることがない時の自分の体を使用した最終手段の方法なので、意味を軽く解釈できるものにしてほしくないと思っています。

ひろゆきさんはどういう思いだったのでしょうか?

以下の番組で思いを語っています。

要するに、沖縄の基地の問題は日本全体の問題であり、日本全体に訴えたほうがよく、そのためには誇張したり事実と異なることを言う集団と思われないほうがいい。だから、(現状の座り込みはカジュアルなものと言えるので誤解を生むため)座り込みの文言を抗議行動と正したほうがいいし、暴力があったり・米軍だけでなく自衛隊も出ていけなど言っている人がいた現状から軌道修正して、国会議員に訴えるなど正攻法な方法での抗議を行ったほうがいいのでは、ということだと思います。

意見を言われることで、攻撃されていると感じてしまう

悪意はなくても、違う意見を押し付けてくることを攻撃してきていると感じ、感情的になってしまうのはよくあることだと思います。
どんな議論をしても、今までやってきたことを否定することにはならないはずです。
問題提起をされた時に、感情的になって排他的になったり、攻撃し返さないようにように気をつけましょう。

自分がこう思いたいという方向にもっていってしまう

人は情報収集をするとき、自分がこういう結果になってほしいと思っているものを探して、見つけて納得すると言われています。
探し出した情報は、同じように思う人によって作られた嘘の可能性があります。
正しいと思われる情報を探すには、自分の思いに左右されないように気をつけましょう。

「主張して問題提起すること」と「揚げ足をとって個人攻撃をすること」は違う

個人攻撃:議論において、相手の発言の内容ではなく、相手自身を話題にして応答すること(人格攻撃)。

ひろゆきさんのツイートは一見「揚げ足をとって個人攻撃をすること」に見えますが、「主張して問題提起すること」だったのではないでしょうか?もしかしたら、半々かもしれないですが…。
これに対し、ひろゆきさんへの反応には「揚げ足をとって個人攻撃をすること」が多く見られたのではと思います。
主張に対して反対の意見を述べるのはいいことですが、論点と違う個人攻撃をするのはよくないと思います。

ツイートも切り抜きのようなもので、自分の思うように解釈できるところがあるので、気をつけよう

動画や文章の一部を切り抜き、全体から見たら問題ないことなのに、その箇所を使用して自分の思うように解釈し、悪意ある批判に使うことがよく見られます。
人間なので、動画では特に、失言や誤解を招く表現を無くすのは難しいところがあると思います。
正すことは重要ですが、相手を尊重することは忘れないようにしましょう。

ツイートも同様なところがあると思うので、慎重に判断したほうがいいのではと思います。

嘘や誇張を言っても何の責任もとらないでいいという現状があると思います。
アクセスをかせぐためにタイトルに嘘や誇張を入れて刺激的にするのは、よくある問題だと思います。
ネットニュースは、誰が書いたか名前を出さないものでも、どんな内容でも、ヤフーなどの有名なところに載せることができます。
みんなが欲しいと思うものを書けば、アクセス数がのびるので、嘘や誇張でも書こうとしまいます。
変な情報に流されないように注意しましょう。


揚げ足をとって個人攻撃するパターン

記者の方や本を書いているような賢い人でも、論点とずれて個人攻撃に出ることを単純に不思議で残念に思います。
ツイートの場合は個人的なつぶやきで何でもOKみたいな感覚があるのかなと思います。

以下は今回の問題で個人攻撃しているなと思った箇所の一例です。
転載を避けて、中途半端な切り抜きなので、ふ~んって感じでみてください。

調べたら分かることを調べない。事実だけど問題ない事や誇張・嘘を拡散し、また拡散されたものを根拠とする

・2チャンネルで賠償判決が出ても払わない。2ちゃんや8chanで日米にレイシストやQアノンを育てた。
・ひろゆき氏は「あなたが(辞書)出しなさいよ!!」と珍しく感情的に大声で怒鳴りつける場面も

攻めれそうなところを探して見つけ、切り抜く

・番組で辺野古の座り込み看板を「汚い文字」発言で波紋
・(動画の切り抜き写真をのせて)これは沖縄の人に対するレイシズムです

結果ありきで、こうだろうという想像や感覚・感情を根拠とする

・沖縄抗議団体をめぐる炎上で溢れる“ひろゆき離れ”の声
・少数派を笑う多数派 基地問題の背景に無関心
・「自分を信じてくれる人たちのことを、内心では馬鹿にしている」

関係者や、こう質問したらこう答えるだろうと計算して、それを記事にする

・ひろゆき氏「沖縄の人って文法通りしゃべれない」 県民の“日本語”めぐり発言(←ヘイトスピーチをした前提で専門家に意見を求める)
・那覇市役所前カウンターで女性が「ひろゆきが笑っているのが一番嫌だった」と言った。「こうやって全部沖縄側のせいにされてしまうのか」とも

日本ファクトチェックセンター(JFC)の設立

一般社団法人セーファーインターネット協会(SIA)が運営するファクトチェック(事実の検証)を専門とする非営利組織「日本ファクトチェックセンター(JFC)」が10月1日に設立されたようです。
これからに注目です。